麻酔科井上病院

麻酔科の概要

幅広い内科疾患に対応

糖尿病を伴う透析患者さんに対する全身麻酔は、とくにハイリスクとされています。
大病院でもそのような患者の割合が少なく、麻酔も困難であるためしばしば手術が敬遠されることがあります。
当院は、手術対象の約6割が透析患者であり(全国平均は1割以下)、7割が重症患者(平均2割以下)であるにもかかわらず、術中、術後の合併症発生率は一般病院と変わりありません。

経験豊富なスタッフの充実

当院のスタッフは透析に関する知識が豊富であり、ハイリスク患者の手術をたくさん経験しています。また手術時には関連病院から専門医が集まり、高度な技術を提供していただいています。
当院は日常的に重症患者の手術を行い、管理のポイントを熟知した特異な病院といえます。

医師紹介

坂本 元[主任部長]

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■ 資格
麻酔科標榜医
日本麻酔科学会麻酔科専門医・指導医
日本心臓血管麻酔学会心臓血管麻酔専門医
日本周術期経食道心エコー認定医
National Board of Echocardiography PTEexam 合格
National Board of Echocardiography CCEexam 合格
日本集中治療医学会集中治療専門医
臨床研修指導医


稲田 拓治[部長]

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■ 資格
麻酔科標榜医
日本麻酔科学会麻酔科専門医


対象疾患・治療について

徹底したストレス軽減策

手術前後にはさまざまなストレスが発生しますが、ハイリスク患者ではあらゆるストレスが合併症の原因となりえます。精神的ケアも含め、ひとつひとつのストレスに対応したきめ細かい配慮を心がけています。
術後の一番のストレスである創部痛に対しては神経ブロックが非常に有効であるため、全身麻酔の7割で併用しています(全国平均は3割以下)。

術後回復促進策

かつて全身麻酔の当日は、絶飲、絶食、安静が強いられていました。しかし、それらは苦痛であるだけでなく、回復を遅らせ、合併症を増やすことが分かっています。

当院では絶飲絶食時間を最小限にし、手術当日も1000kcalの摂取を目標として、免疫力アップを図っています。また回復の早い麻酔を実施し、手術当日から積極的に離床をすすめています。

透析患者さんの全身麻酔は、どうしてもリスクを伴いますが、当院ではより安全に、より快適に手術を受けていただけるよう麻酔科専門医がさまざまな麻酔の工夫をしております。安心して手術をお受けください。

麻酔科からのおしらせ

日本麻酔科学会麻酔科認定病院

2020年4月1日付で、当院は日本麻酔科学会麻酔科認定病院に認定されました。

臨床研究

当院ではよりよい医療の確立に貢献するために入院中、または外来の患者様のデータを解析する研究を行っています。研究結果は学会又は学術雑誌への発表を介して、今後の診療の改善に役立てられます。 術前診察時に研究に関する説明・同意文書をお渡しして、説明を行います。個人名が特定されることはありません。署名をいただいた同意書は当院で保管し、患者様には控えをお渡しします。

患者様の臨床研究への参加は自由意志に基づき、参加されないことによる不利益はありません。
また、参加すると決定されましても、自由に取りやめることができますので、いつでもご連絡ください。

研究中のテーマ

▼ 肺保護換気の研究

全身麻酔中の肺保護換気が呼吸器合併症を減少させるとして推奨されています。しかし適切なPEEP、リクルートメント方法については定まっていません。コンプライアンスを指標にした適切な肺保護換気を研究しています。

▼ 安全な麻酔導入時の酸素化の研究

とくに迅速導入時に酸素飽和度が低下することがあります。酸素投与方法の工夫により、低酸素リスクを最小限にします。

▼ 透析患者の予後予測の研究

透析患者の第一の死因は心不全ですが、心不全の予後予測は困難とされています。しかし終末期では全身麻酔の適否、治療法、鎮痛方法の選択など、予後予測が患者にとって重要な局面が生じてきます。予後予測の精度を上げ、適切な治療を選択できる方法を模索します。

▼ 透析患者の術後除水量の研究

手術後は循環血液量が減少するため、透析患者はしばしば術後の透析時に血圧低下、創痛などを訴え、ときに生命の危険も伴います。術式別に周術期の適正な除水量について研究しています。

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