睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群とは、Sleep Apnea Syndrome(SAS)と言われ、睡眠中に呼吸が止まる、または浅く・弱くなる疾患です。 潜在患者さんは300~500万人と言われていますが、実際に治療している患者さんは約10分の1の約50万人と、いまだに治療をしていない患者さんが多いのが現状です。
また、SAS患者さんでは疾病等の発生率が健常人と比較して高くなっています。 当院では腎臓病一貫治療を目指しており、その中で患者さんの睡眠状態を把握するため、自宅で簡単に出来る簡易検査を実施しています。
受診から検査までの流れ
①診察
まずは病院にて診察を受けていただきます。
②簡易検査
ご自宅で出来る簡単な装置を使って簡易検査を実施します。 簡易検査の結果で、AHI値5以上40未満は精密検査対象、AHI値40以上でCPAP療法の対象になります。
③精密検査
精密検査でAHI値が20以上の場合、CPAP療法対象になります。AHI値20未満の場合、生活習慣改善やその他の治療を検討します。
検査方法
簡易検査
まずは自宅で簡単できる簡易検査をしましょう。
受診の際に申込用紙を記入し、手続きを行います。機械は後日、ご自宅へ郵送されます。
検査は、寝る前に手首に機械を装着し、胸にシールを貼って寝るだけです。
検査を行ったら、機械を送り返して、当院へ結果を聞きにお越し下さい。
AHI5以上がSASと診断されます。
精密検査
簡易検査でAHI値5以上がSASに罹患しているとなり、CPAP治療が必要かどうかを精密検査にて判断します。
一泊入院して、脳波をみるセンサなどを装着して眠り、睡眠状態を調べるポリソムノグラフィー(PSG)という検査を行います。検査時にしっかり眠れていない状態で重症度が高いと結果が出た場合は、実際よく眠れた状態ではさらに重症度が高いと考えられます。
治療方法
CPAP治療
「Continuous Positive Airway Pressure」の頭文字をとって、「CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」と呼ばれます。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)にはCPAP治療が有効です。簡易検査結果でAHI値が40以上、精密検査結果でAHI値が20以上だとCPAP治療の対象になります。
CPAPとは鼻マスクを着けて、気道に空気を送り込み、気道の閉塞を防ぐ治療になります。適切なCPAP療法を継続して行うことで、寝ている間の無呼吸/低呼吸が減少し、日中の活動能力が向上します。