学術活動井上病院

学会発表

学会発表

年度別の学会発表の実績は、以下のPDFにてご確認ください。

論文発表

 

最新

「カルニチン治療中の透析患者さんで下肢筋力が上昇」
              ~井上病院の臨床研究が国際医学雑誌に掲載されました~


井上病院では、「カルニチンというお薬が投与された透析患者さんの筋力がどのような影響を受けるか」というテーマで、臨床研究を進めていました。

その研究で、同意いただいた透析患者さんのデータを解析したところ、カルニチン欠乏症に対してエルカルチン静注製剤を使用していた群は、1年後に下肢筋力(膝を伸ばす筋力)が有意に上昇し、カルニチン治療をされていなかった群では下肢筋力は低下傾向にありました。
1年間の下肢筋力の変化量は2群間で統計学的な有意差が認められ、年齢・性別・糖尿病の有無・心血管疾患既往歴などを考慮しても、カルニチン治療の有無が下肢筋力の変化と密接に関連することが認められました。この研究結果は、Nutrients誌(栄養素という意味の国際医学雑誌)に掲載されました。

カルニチンはエネルギー産生に必要な栄養素で、体内でも合成されますが、主に食事中の赤身肉などから摂取されます。透析患者さんでは食事のタンパク制限や、体内での合成の低下、透析による除去などの理由で、カルニチン欠乏が生じやすくなると考えられています。透析合併症として知られている心機能低下や貧血などの病態の一部にカルニチン欠乏症が関与する可能性は以前から指摘されていました。今回の研究は、カルニチンと下肢筋力との関連を示した観察研究になりました。透析患者さんが自立した日常生活を送れるようにお手伝いするための新たな可能性を示すことができたのではないかと考えています。

本研究にご協力いただきました患者さん、ご指導いただきました方々に、心より感謝申し上げます。

                       リハビリテーション科 松藤 勝太、山口 勝生

過去

学術検討会「火曜会」について

毎月、第2火曜日の19時から、管理棟6F会議室で開催しております。
大阪市立大学医学部の先生方とともに透析患者の病態、合併症をはじめ透析療法に関係する情報を主とした自主的な勉強会です。
井上病院に勤務の医療従事者をはじめ近隣の病院の先生方も参加していただいています。

「火曜会」の沿革

「火曜会」の様子

井上病院が設立された1975年の2年後の1977年から、井上病院に勤務する医師と大阪市立大学医学部第二内科の医師による「透析患者の症例検討」を目的に定期的に勉強会が催されました。

当初は井上病院設立者の井上隆先生と、大阪市立大学の森井浩世教授(当時は助教授)が中心となり、8名ほどの小さな集まりでした。

毎週火曜日の19時から2時間程度で、病院の症例検討を中心に、関連した論文での検証を行っていました。
その後、医師だけでなく病院のコメディカルの方々も参加するようになり、参加人数が増え隔週の火曜日となり、現在では月1回の定例会にとなりました。

検討内容も症例検討から、臨床研究の企画や進捗状況が主の検討課題となり、これらのテーマから派生する事柄の国際誌からの情報収集、関係するガイドラインの解読、日本透析医学会、日本腎臓学会、日本糖尿病学会、さらには米国腎臓学会、欧州腎透析移植医学会などへの出席者からの話題提供、最近では臨床研究を行う際の統計手技や倫理的配慮など臨床研究に必要な基礎勉強、そしてこの会議で積み重ねられてきた論理やデータを用いての論文の執筆、ときに本の編集など多岐にわたって前向きに活発に、精力的に議論しています。

「火曜会」による臨床研究の紹介

これまでの「火曜会」で行われてきた臨床研究のいくつかを紹介します。

業務改善活動(TQC)

血液透析終了時の血液飛散をなくそう

井上病院では昭和58年より「ヒヤリハット」の取り組みを行っており、以来医療事故の防止や感染対策、コスト削減、接遇不良などの業務改善活動を行ってきました。
そして今回、平成30年4月26日に中国で行われた「Boao CN-HEALTHCARE SUMMIT 2018」で当院の業務改善活動「血液透析終了時の血液飛散をなくそう(平成24年に実施)」を発表し、銅賞を受賞しました。

「Boao CN-HEALTHCARE SUMMIT 2018」銅賞を受賞

At Inoue hospital, in 1983, we established medical incident rules, since then ,we have continued quality control circle such as prevention of medical accidents, infection control, cost reduction, and inadequate manners.
In 2016, we improved of this QCC theme “A project for standardized procedure to reduce blood scattering just after hemodialysis session”.
This QCC was awarded the bronze prize at “Boao CN-HEALTHCARE SUMMIT 2018” held in China on 26th April.

オプトアウト

当院のオプトアウトについて

当院でオプトアウトを行っている臨床研究は以下の通りです。研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている連絡先までお知らせください。

承認番号                     研究課題名
 219 腹膜透析患者の血糖コントロール指標についての検討
 236 維持透析患者の健康寿命延伸と運動機能障害と栄養障害の実態についての調査
 242 糖尿病血液透析患者の持続血糖モニタリングによる新規血糖指標の探索
 244 慢性透析療法を受ける患者の困難からの立ち直り尺度の作成
 248 下肢切断術に至った透析患者さんの経過に関する観察研究~手術後から退院までのリハビテーションについて~
 249 血液透析患者における日常生活活動動作(ADL)の困難感と転倒リスクとの関連:観察コホート研究
 250 透析患者のCKD-MBD管理状況の違いによる副甲状腺機能・骨・血管へ影響、および予後との関連についての検証
 251 血液透析患者における CT の筋断面積と疾患発症との関連、及び経年変化の検証
 252 血液透析患者におけるカルニチン投与と筋力の経年変化との関連
 253 『透析患者における認知障害の実態と心血管疾患・日常生活活動度との関連(ODCS)』で得られた筋力、筋肉量、運動習慣、栄養摂取量と生命予後、合併症発生との関連についての検討
 255 維持透析患者における筋力低下と心不全発症に関連する因子の検討
 256 腎臓リハビテーションが機能におよぼす効果の検証
 257 慢性腎臓病進行例(CKD G3b~G5)の予後向上のための予後、合併症、治療に関するコホート研究
 258 COVID-19 に関するレジストリ研究
 263 末梢動脈疾患に対する下肢バイパス術を施行された透析患者における リハビリテーションの効果について
 264 内シャント設置術後の患者における主観的な日常生活の困難感に関する調査 ~入院期間中の作業療法の介入の効果について~
 268 透析患者のCovid-19の治療経過、ワクチンの効果について
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