泌尿器科の概要
幅広い内科疾患に対応
泌尿器科とは、「尿路」と呼ばれる尿が通る道に関係のある臓器(腎・尿管・膀胱・前立腺・尿道)、及び男性生殖器(陰茎・陰嚢)などを専門としている科です。
医師紹介
大北 恭平 [医長]
■ 資格
日本泌尿器科学会泌尿器科専門医・指導医
ダヴィンチサージカルシステム認定医
ICD(インフェクションコントロールドクター)
西尾 恭介
対象疾患・治療について
対象疾患
▼ 血尿(尿の色が赤い、または赤黒い)
血尿には、目で見てわかる「肉眼的血尿」と、目で見てもわからない「顕微鏡的血尿」があります。
肉眼的血尿では、尿路のどこかに出血しているところがあるため肉眼的血尿になるわけですから、何らかの治療を要する病気(尿路感染症・尿路結石・尿路腫瘍など)が見つかる確率が高いので、すぐに泌尿器科を受診してください。
顕微鏡的血尿は、健診や人間ドックで指摘される場合が多いです。顕微鏡的血尿の場合は、肉眼的血尿と違い、治療を要する病気が見つかる確率は低いですが、なかには深刻な病気が見つかる場合があります。
この場合は通常、早期発見、早期治療となります。顕微鏡的血尿を指摘された際も、一度は泌尿器科を受診するようにしてください。
▼ 頻尿
頻尿とは尿の回数が多いことです。前立腺肥大症、神経因性膀胱、膀胱炎などいろいろな病気の可能性があります。
▼ 残尿感
「排尿したのに全部がでた気がしない、尿が残った感じがする」といった状態を「残尿感」といいます。
残尿感を感じる時には、実際に残尿がある場合とない場合があります。いずれにせよ「残尿感」の原因を探る必要があります。男性で多いのが前立腺肥大症ですが、膀胱炎などが原因の場合もあります。神経因性膀胱、膀胱炎などいろいろな病気の可能性があります。
▼ 排尿困難(尿が出にくい)
膀胱にたまった尿がうまく出せないため、排尿に時間がかかったり、尿の出し残しがあったり(残尿)、下腹部が張って辛い思いをします。
男性の原因として多いのは前立腺肥大症などがあります。
▼ 尿失禁
尿失禁にもいろいろな場合があります。咳をした時や重たいものを持った時など、お腹に力がかかったときに尿が漏れる「腹圧性尿失禁」や、尿意を感じるとトイレに行くまでが間に合わない「切迫性尿失禁」などがあります。
▼ 排尿時痛(尿を出すときに痛い)
排尿時に痛みを感じる場合は、大半が急性膀胱炎・急性尿道炎・急性前立腺炎などの急性炎症が原因です。時に膀胱結石などが原因の場合もあります。
▼ 腰背部痛(背中や腰が痛い)
原因としては、泌尿器科で考えられる病気の中では、尿管結石がまずは考えられます。 発熱などを伴った際には、腎盂腎炎なども考えられます。
▼ 陰嚢痛(陰嚢が痛い)
最も重要なのは精索捻転(俗に言う精巣捻転)です。他には、精巣上体炎などの可能性があります。
精索捻転は、精巣への血流が途絶える場合があり、症状発症からできる限り早くに捻転を解除してあげる必要があります。(発症より6時間以内がゴールデンタイムといわれています。)
「はずかしい」と考えずに速やかに泌尿器科を受診してください。
検査
血液検査、尿検査、レントゲンなどの検査を適宜行っています。
手術治療
下記のような手術を当院では積極的に行っています。その他にも前立腺癌診断のための前立腺生検なども行っております。
なにかお困りの際は、泌尿器科を受診ください。お待ちしております。
▼ 前立腺肥大症
前立腺肥大症であれば、経尿道的手術(膀胱に内視鏡を挿入し手術する方法です)で切除可能で、排尿の症状改善が見込まれます。
また尿路悪性腫瘍に関しても、手術可能な場合は、積極的に手術加療を行っています。
尿路腫瘍とは、その名のとおり、尿のとおり道にある臓器(腎臓、腎盂、尿管、膀胱、前立腺、尿道、陰茎)に発生する腫瘍のことです。
▼ 腎臓腫瘍
①腹腔鏡下手術
②開腹手術
▼ 腎盂、尿管腫瘍
腹腔鏡下手術
▼ 膀胱腫瘍
①経尿道的手術(内視鏡的手術)
②開腹手術